雑考

怒ったり叱ったりすることは、すごく大変だろうと思っています。
今日朝から鍼灸院に行くためにチャリでふら〜っと近所を走っていたのですが、ちっちゃい子供があっちゃこっちゃにふらふらしながら歩いていたので、ぶっちゃけ邪魔だったわけです。で、お母さんが危ないでしょ!と叱りつつも、自転車の私に向かっても「すいません」と謝ってくださる。回りに気を使いつつも、子供もちゃんと怒らなくちゃいけないし、お母さんて大変です。
私はまだまだ新人なのでOJTの真っ最中なのですが、今回の職場のリーダは凄く面倒見がよい方なので、色々指導してくださいます。私を指導しつつ、客先在註なので周りにも気を使わなくちゃいけない。本当に大変だなあと思います。
だからせめて、怒られても逆恨みしないこと(その人を嫌いになったりするなんて罰当たりな)、子供に迷惑をかけられても大人気なくむかついたりしないこと(子供というのはそもそも迷惑なものです)なんかを心がけていこうかと。叱る人も大変そうだ…と思えば、心も広くもてるものです。
で、昨日珍しくドラマを見ました。「時効刑事」。これ、ミステリとしてはともかく、キャラ造詣が凝ったつくりだなあと思ってついつい終わりまで見てしまいました。なにが面白いかって、登場人物皆が、自分なりの常識をもって動いていて、そのギャップが浮き彫りにされているところ。そもそも、時効を迎えた事件を解決するのって、犯人に対してすごく優しいのと同時に、時効前に犯罪を暴いて罪を断罪する根性はない、非常に腰抜け。その優柔不断さ加減に、おかしみを感じつつも、でもすごいその気持ちはよく判る。そういう、奇妙な行動の裏に隠されたその人たちなりの基準、というものが随所に読み取れるように作成されていて、そんなところが凝ってるなあと思いました。
個性が尊重されて、一人一人の価値観にスポットが当たるようになると、相手の立場になって考えるということがなかなかしにくい。なにせ、自分が思いも寄らない価値基準で相手が動いているわけです。ただ、違うからこそその内面を想像することは面白いし、相手のとっぴな行動も寛容な心で受け流せるんだと思います。
そんなことを考えながら12時過ぎまでドラマを見ていたら、今日は眠くて仕方ありません。